前回の設計編4では窓と配線用の穴の作り方を説明しました。

今回の設計編5では、4枚の壁パネル同士を合体させる方法を説明します。
パネル同士の結合方法

左図の説明
パネル同士を結合するにあたってツーバイ材を計四本、補強材として入れます。入れる場所は対角となるパネル二枚の外側の縦枠部分です。ここでは便宜上、パネルAとCに入れることとしました。なので、BとDには入れてはいけません。(見た目重視でパネル高さを1820㎜にしていた場合は、ここでも補強材を10㎜切る必要があります)
赤い半透明の部分が、隣のパネル(ここではDの手前側)との接合面になります。
右図の説明
パネル同士を結合するところを上から見た図です。右下の角の接合部分について説明します。パネルAの右端の縦枠+補強材部分(左図の赤い半透明の部分)に、パネルDの手前側の縦の外枠の側面とを、釘やコーススレッドで固定しています。4隅とも同様に固定すると、4面を壁に囲まれた空間が完成します。

画像の真ん中あたりに打ちこみ中の釘が見えます。

ここでは先に合板を張ってからパネル同士を結合させてます。居室の壁際に置くパネルだったから、先に合板を張っておく必要があったのかも?言うまでもないですが、合板張る前の方が結合作業は楽だと思います。
補強材の本数の補足(おまけ)
パネル結合の補強材は一か所につき一本にしましたが、この本数にはちゃんと意味があります。防音室の幅と奥行きと高さの寸法をずらすことで、特定の周波数の音がでかくなる共鳴?現象を避けるためです。今回、床と内壁は作らないので、外壁ー外壁間と居室の床ー天井間の距離をずらすという前提です。どれくらいずらせばいいかは分からないけど、全く同じよりはマシだよね。

もし補強材を二本入れるとほぼ正方形になってしまいます。一本も入れない場合、幅と奥行きのずれは大きくなりますが、幅か奥行きのどちらかが高さと同じになってしまいます。あと、単純に室内が狭くなりますw

詳しく知りたい人へ おまけのおまけ
図書館で借りたツーバイフォーの施工書によると、本来パネル結合の際の補強材は一本ではなく二本入れるみたいです。耐震性を持たせるためと、色々と施工が楽(特に外壁や内壁材)だからだと思います。合板(1820㎜)よりもツーバイ材(1830㎜)が10㎜長いのが生きてきそうな気がする。
逆にDIY系の雑誌に書いてあった小屋の作り方とかだと、補強材は一本も入れてませんでした。一本も入れないで作ると、内壁材もいちいち切らなきゃ入らないし、端の部分に内壁の下地材がないのでは?まぁ知らんけど。あと、断熱材の施工がめんどくさそう。実際、雑誌の小屋では断熱材は入れてませんでした。
余談ですが、ツーバイフォーの施工書が結構面白かったです、今回の防音室は角どうしの結合(L字)だけですが、実際の住宅ではT字に結合したり、パネル同士をまっすぐ(I字?)延長したりとかもあって、よく考えられてるなーと思いました。いろんな金具があったりとか、材を重ね合わせて梁を作ったりとか…。ツーバイフォーなら規格通りにやれば素人でも家が建つと言われるのもわかる気がした(小並感)。日本でもインチ規格の材木がもっと流行ってくれればいいのに。
次回は天井パネルの作り方を説明します。パネルは重くて空中でねじ止めができないので、今までと同じやり方は通用しません。ではどうするか?詳しくはこちらのリンクからどうぞ。
