前回の設計編3ではドアが入る壁パネルの作り方を説明しました。

今回の設計編4は窓と配線用の穴がある壁パネルの作り方です。
窓は絶対必要ではないので、つけたい人だけつけてください。防音室内で過ごす時間が長い人はあると便利だよ~。
窓と配線穴のある壁パネルの作り方
寸法、位置の決め方
窓は下記のように作るのが多分、一番楽だと思います。
・幅 1グリッドの幅(455㎜)にする
・縦の長さ お好きな長さに。私は端材で作ったので250㎜くらいになりました
・位置 換気と採光がしやすく、施工も楽なパネルの一番上。窓と配線穴を兼用するなら一番下。ドアとは対角の位置につけたほうが換気がしやすい
・開き方 上開きでも横開きでもお好きに。私は上開きにしました
・配線穴 パネルの角の方が合板加工と断熱材の施工が楽。大きさはお好みで
パネル枠の作り方と合板の切り方


合板の切り方は図のAとBで二種類あると思います。本来のツーバイフォー工法では、耐震性を高めるために合板は切り抜くのが鉄則です(B以外不可)。でもまぁ防音室程度なら強度はそこまで必要ないと思うので、加工が簡単なAの方法をおすすめします。
開口部の位置も、パネルの角よりは真ん中寄りにつけたほうが強度が高くなるとは思います。まぁどっちでも。こだわり強めの繊細な方向けかな。
Aの切り方
窓の方はのこぎりだけあればOKなので楽です。問題は配線穴で、図の通りにあける場合、縦の切込みは合板の下端二か所から上に切り進めればいいです。でも、上に切った先から90度横に切り結ぶのはのこぎりだけではできません。なので配線穴も窓と同様にパネル枠の四隅に作る方が楽です。
Bの切り方
この方法で切るのはちょっと面倒です。本格的な工具をお持ちの方向けかな?私は窓が入る場所の合板を切る前に、間違って枠に張ってしまったので、仕方なくBの切り方でやりました。具体的にどうやって切ったのかは製作編で。
窓本体の作り方・つけ方
四角く外枠を作って、そこに合板の切り取った部分を張るだけで窓本体の完成です。こだわる方は新しい合板から切り出して作ってもいいです。窓ユニットの外枠は30×40㎜の杉の野縁材で作りました(安いから)。戸当たりも枠と同じ野縁材です。
蝶番のところと、窓の下枠にツーバイ材を入れてます(最初のパワポの図の通り)。

窓もドアと同じように、蝶番で外側から取り付けました。ドアと違って軽いので、蝶番も小さいものを使ってます。合板をキレイに切り抜くのが難しくて、切断面がグズグズ&ギザギザになってしまってます。隙間だらけに見えますが、実際隙間だらけです。音漏れを防ぐための戸当たりとD字パッキンが内側に入っているので、大丈夫です(感想には個人差があります)。
外見や窓からの音漏れが気になる方は、窓の外側(蓋の部分)に一回り大きな合板を張るといいです。今は写真のように外壁面と窓の外面が面一になってるので、合板を張るとキレイな二重窓になります。ただ、蝶番のある1辺だけは気をつけないと、干渉して窓が全く開かなくなります。


次回の設計編5は、パネル同士をどうやって結合するかのお話です。DIY系の雑誌だとさらっと「コーススレッドを打って固定します」としか書いてなかったり、断熱材の幅や施工のことを無視してたりで、下調べに結構苦労したところです…。
こちらのリンクからどうぞ。
